Morning coat
モーニングコート
モーニングコートとは
男性の昼間の正礼装です。レディースのアフタヌーンドレスに相当します。
格式高い行事には欠かせない装いです。
1800年代初頭、ヨーロッパではスーツの起源とされる「フロックコート」が登場。1870年代に入って「モーニングコート」の呼称が登場し、1914年の第一次世界大戦を境に事実上の昼の正礼装に昇格しました。現在は完全に定着しています。
着用シーン
個人 | 企業・公的 | ||
主催者 / 本人 | 参列者 | 主催者 / 本人 | 参列者 |
結婚式・披露宴 | 結婚式・披露宴 | 叙勲・園遊会 記念式典・祝賀会 入学式・卒業式 成人式・謝恩会 | 叙勲・園遊会 |
- 午前中〜お昼の格式の高い結婚式及び披露宴、記念式典・公式行事などでの、主役・または準じる立場の人。
- 入学式や卒業式などでの教職員。
- 葬儀・告別式での喪主。また大きな規模の告別式の参列者。通夜及び3回忌以降の法事には着用しない。
スタイリング
項目 | 説明 |
上衣 | 黒・1つ釦(拝み釦式の場合は二個で一対)のピークドラベルが基本。 腰回りには水平の縫い目が入る。衿はノッチドラベルのものもある。また、脇部には細腹(さいばら)と呼ばれる細長いマチが両脇にある。 後身頃は腰部分にヒップ釦があり、これは、乗馬の際、前裾をたくしあげて留めた名残り。 素材はドスキン、タキシードクロス、バラシアなどが一般的です。 |
ベスト | ジャケットと共布かグレーまたはアイボリーで、シングルかダブル。黒の場合は上衣と同素材で、慶事の時は着脱可能な白衿をつける。 |
スラックス | 「コールズボン」(ストライプドトラウザーズ)と言われる黒とグレーのストライプ柄のスラックス。 スラックスの裾は後ろが長めのモーニングカット仕立てで、裾口は必ずシングル。 |
シャツ | 白無地のウイングカラーとイレギュラーカラーの2種類。プリーツやフリルなどの飾りは不可。袖口をカフリンクスで留めるが、ダブル・シングルどちらでも可。 |
ネクタイ | 白黒の縞柄かシルバーグレー系の縞柄の結び下げネクタイ。シルバーグレー無地でも可。アスコットタイの場合、シャツは必ずウイングカラーとなる。 |
チーフ | 胸ポケットには白本麻チーフ(か綿のポケットチーフをスリーピーク折りで。 |
手袋 | グレーか白で、革製か布製。 |
サスペンダー | 白黒の縞柄やグレー無地、黒無地などで、ベルトは不可。別称ブレイシーズ(英国)。 |
カフリンクス | 真珠などの白い石か、金また銀の台の白蝶貝。 |
タイタック・タイバー | カフリンクスとお揃いのもの。 |
靴・靴下 | 靴はカーフのレースアップ(紐結び)・ストレートチップ・ドレッシーなプレーントウのフォーマルシューズ。靴下は白黒の縞柄または黒無地。 |
その他 | トップハット、ステッキ。 |