ファンシータキシードの使い所

夜の正礼装といえば、黒かミッドナイトブルー色のタキシードです。しかし、実際には白やシルバーなど、黒かミッドナイトブルー以外の色で仕立てられた「ファンシータキシード」と呼ばれる準礼服で結婚式やパーティに臨む主催者や参列者が多くいらっしゃいます。 気品高い黒のタキシードか、個性を表現しやすいファンシータキシードのどちらを選ぶかは好みによりそうですが、ファンシータキシードには、向き不向きの場があります。今回は、そんなファンシータキシードが好まれる場かどうかの判断基準について紹介したいと思います。

ドレスコードは必須チェック項目

パーティーや会社の式典などには、ドレスコード(服装の指定)が定められている場合があります。

ドレスコードは「ブラックタイ」と言われたら、それは正礼装であるタキシードを意味し、それ以外の装いはその場において不適切な格好となり、入場させてもらえなくなるか、自分だけ恥をかいてしまう羽目になるので、注意してくださいね。

ちなみに、日本の結婚式や披露宴では、そのような指定をされる場合はほぼありません。あるとすれば、夜に行われる会社の祝賀会や授賞式などです。

本人あるいは主催者の業種に着目

結婚式やイベントの主催者が政治家や公務員、医者などお堅い職種の場合は、参列者もその業界の人が多いので、仕来たりや、厳格さを重視しやすい傾向にあります。

こういった場は、正礼装のタキシード向きと言えます。

一方、アパレル、美容師、ベンチャー企業、デザイナー、報道など華やかな職種の方の式やイベントは、主催者自身がファッショナブルで華やかさを好む傾向にあるため、主催者側であっても参列者側であっても、明るい色のファンシータキシードか、より流行りを取り入れたカジュアルなタキシードの方が場の雰囲気にマッチして良いでしょう。

チェック柄や水玉の上衣や、淡いピンクやボーダーのシャツなどを取り入れたり、蝶ネクタイの代わりにネクタイをしたりと、アレンジは色々。度を越さない程度に、オシャレを楽しみつつ、場の雰囲気を盛り上げる一役を果たしてくださいね。

結婚式のスタイルに着目

タキシードで臨もうと思っている式典やイベントが結婚式の場合は、その結婚式が、神前式(和式)か、キリスト式(様式)か人前式かで、どちらのタキシードの方が向いているのか判断することもできます。 近年流行っている、従来の決まった形式にとらわれない自分たちらしさを重視したスタイルでの「人前式」の場合は、服装にも自分たちらしさを求めるため、主催者であっても参列者であっても自分好みのものを選ぶと良いでしょう。 「キリスト式」の場合は、主催者や他の参列者の職業から、式の空気感を読み取って判断する必要がありますが、主催者か親近者じゃない場合は、正礼装のタキシードより、ファンシータキシードを選ぶ人が一般的です。 「神前式」の場合は、洋装が禁止なわけではありませんが、朝から昼間に式を執行うことが一般的なので、夜の洋装であるタキシードの出番はそもそもありません。

まとめ

ご職業によりますが、ドレスコードがブラックタイに限定されたイベントに出席することはそうそうありませんよね。あって、高級レストランを利用する際などに、ドレスコードは、フォーマルと指定されるくらいです。そう考えると、落ち着きのあるブルーやシルバーなどのファンシータキシードを1着持っていれば、幅広い機会で着用することができるのではないでしょうか。

他にも、礼服のことで気になっていることがあれば、ぜひ、結婚式のプランナーや紳士服の販売員に相談してみてください。現場を知った適切なアドバイスをしてもらえますよ。